ああ、ハワイ!

ハワイ島のヒロに引っ越してきてからのアレやコレや

ホノムへ

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3日目はこの旅初めての賃貸物件探索の日となった。ホノカア周辺の賃貸を見たが、2軒とも標高1,000フィート以上の場所で、共に涼しい所だった。ホノカアは高原の街ワイメアにも近く、ちょっと山手にかかると高原の風が吹くのか、ややひんやりした感じがあるのは発見だった。
しかし、サンフランシスコから引っ越す大きな理由に「もっと暖かいところで暮らしたい」があるので、部屋はメチャ広、家賃も格安は魅力的だったが、この辺りの物件はパスという感じだった。とりわけ一軒は番犬が三匹もいてその中の一匹がずっと吠え続けているのは参った。

今回、ハマクア・コーストにある小さな集落を回って思ったのは、犬がセキュリティ・システムという家がたくさんあること。一般的な考えとして、犬を飼っている家が多いということは、その地区はあまり安全ではないという意味にとれてしまうのだが、そうなんだろうか。家の前を歩くだけで、ウーッと唸り声を上げ、吠えまくる犬の声を聞いていると、犬ではなく飼い主の恐怖を感じる。飼い主の怖れをそのまま映しとって吠えているのが犬という感じがしてならない。怖れをたくさん持てば持つほど、ひきよせの法則で怖いことが起きる、というサイクルではないのだろうか、なんてことを考えた。

さて、その日の晩はネグラを変えて、ホノカアより南に40分ほどヒロに向かってドライブしたところにある小さな集落ホノムへ。
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ここもプランテーションがあった地区だったので、教会みたいな外観の立派なホンガンジなどのお寺が2軒があり、メイン・ストリートには壊れかけた映画館がある、という古い土地柄。名勝地アカカフォールにいく途中にある集落なので、一応観光客向けの土産物屋が何件が並び、最近流行のロープで渓谷をわたるジップなんとかをやっている店などもあり、現在の人口は500余人とか。通りの外れに見上げるような大きなバニアン・ツリーが寄り添うように2本そびえていて、その下で体格の良い男性が椅子に座ってただ涼んでいたのが印象的だ。

泊まる所は、カナダから10年以上前に移住してきたというジェリーさんの家ホノム・ホームだ。こういうのをゲストハウスとか言うのだろうか、要するに民宿である。

到着したら犬がワンワン吠えて家の中に入れない。また犬である。「でもこのコ、吠えてはいるけど、吠えるのは仕事だから仕方なくやっているだけで、しっぽは振っているし、顔つきはすごくフレンドリー」というのは相方のBちゃんの弁であるが、ともかく家主のジェリーさんも出てこない。
なあんかいい加減な人なんじゃないの、ゲストが来るのが分かっている家を空けてるなんて…ブツブツ思いつつ、死ぬ程たいくつな気分でホノムの土産物屋に戻って家主のジェリーさんから連絡を待った。

庭仕事をしていて私たちの声が聞こえなかったと弁解するジェリーさんは、感じのよいおじさんだった。フレンドリーな犬の名前はヨシ、われ関せずの黒い美ネコもいて、彼女の名前はチョー。

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家の方はやはり古いプランテーションホームだ。働き者のジェリーさんが10年かけてかなり手を入れたせいが、なかなか快適である。大きな裏庭には小さな池があり、オレンジやらバナナの木があってちょっとしたトロピカル・ガーデンである。それを眺めながらご飯を食べたり、ラウンジをしましょう、という設定で、庭に面した外にテーブルと椅子、ソファなどが置いてある。つまり食事をする場所が家の中にないのである。ハワイらしい。

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家の一階は古物商をやっているジェリーさんのオフィス兼お店とキッチンのみで、二階に四つのベットルームがある。その一つが私たちの部屋で、写真の通りに清潔で気持ちの良い部屋。前夜の奴隷小屋からワールド・トラベラー位に格上げされた感じだ。しかも、二人一泊50ドルはこれまた超破格。

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棚にはジェリーさんの集めたアンティックな陶器が並べてあるし、バスルームにもキュートな魚の陶器が一杯飾ってあって、こいういうコチャコチャした古いものが好きな私としては、キャーうれし!の世界である。じっくり写真を撮らせてもらった。

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